車椅子旅行は楽しい!

パッケージ旅行とは違う、「個人でプランを立て」「自由な発想の」「安上がりな」「車椅子旅行のススメ」
「車を運転している時は、自分が左半身不随であることを忘れられる」と言う、13年前に脳出血で倒れ車椅子生活者となった夫との車椅子旅行は、幸せの宝庫です。

車椅子旅行の贈り物: 旭山動物園の二人 

 前回、「受援力」が車椅子旅行の贈り物のキーワード車椅子旅行の贈り物: 「心」は強化出来ます - 車椅子旅行は楽しい!)だと書きましが・・・


 その後、吉田穂波さん(■『受援力』について - 吉田 穂波)の言葉をきちんと咀嚼しないまま、彼女が提唱する『受援力ススメ』を紹介してしまったのではと、心が立ちました。


 そして・・・ 
1) 「女子力」など、「~~力」という言葉が嫌いで
2) 「支援(力)」と「受援(力)」の関係は、ニワトリ。どちらが先にアプローチするかは重要ではないと思っているが
3) 「支援」行為は、災害・介護、いずれの現場でも、社会制度の中にすでに組み込まれてるので、往々にして、先に「支援力」が行使されるのが当然とされており(上から目線のケースも多々あり)・・・
4) ゆえに、支援受援の立場は現在は対等ではなく・・・
などとぶつぶつ言い始めていた時、信ちゃん(夫)がシンプルに思い出させてくれました。


 「旭山動物園ボランティアの二人に会っていなければ、僕たちの車椅子旅行は今とは違ったものになっていたよ


 そうでした。
 当時信ちゃんはまだ電動車椅子ではなく、坂の多い旭山動物園を見学するには、私一人で車椅子を押すのは無理でした。さあ、どうしましょう。
 その時の顛末を「初めての自分たちだけの国内旅行:北海道 (1) - 車椅子旅行は楽しい!」で書きました。
 旭山動物園
 ボランティア
 共に初体験! 
 何を期待してよいか分からない!(などと考えた割には、下心ありありの、手土産を東京から持って行きました)
 
 信ちゃんはどうだったのかなあ? 私は、旭山動物園の入り口で二人を待ちながらしていました。
 手土産を渡すと「ありがとうございます。他のボランティアとお昼に頂きます」と笑顔で受け取って下さいました。
 ほっ! 出足は調?!?


 園内に入ってすぐ、二人は時計を見て、
 「後5分で白くまのショウが始まるので、行きましょう」
 もちろん、異論はありません。
 その後も、次々と効率よくさまざまなショウの場所を回り、お昼の時間となりました。レストランの前に来て、昼食を招待しようと誘うと
 「お弁当を持ってきていますから、1時間後にまたここで会いましょう」と軽やかに立ち去りました。
 午後も、私たちが見学したい、体験したいと思っていた事をすべて、ガイドして下さいました。
 
 「どうしてこのようなボランティアを始められたのですか」など、私たちの質問にはきちんと答え、こちらから自己紹介する話を楽しそうに聞く以外、「どうして車椅子になったのか」「これまでどのような仕事をしていたのか?」など、詮索するような質問は一切ありませんでした。
 聞かれたのは、入園前に「何時のバスで帰られますか?」だけでした。 


 車椅子を押して貰っている事に私たちが一瞬でも、を感じることはありませんでした。


 初体験で「無敵なボランティア」に出会い、「ボランティアの底力」を体験する幸せに恵まれた私たちは以降、機会があれば旅先でボランティア・ガイドをお願いしています。いつも楽しい出会いになります。
 それに何がありがたいと言って・・・みなさん、信ちゃんが突然「」に行きたいと叫んでもすぐに、居る場所から一番近いトイレに速攻で案内して下さいます。「地図が読める女」と自負している私ですが、初めての場所は距離感をつかむのが難しく、二人だけだと信ちゃんによく「トイレ、まだ?」と言われてしまいます。


 旭山動物園のボランティア初体験は、幸運に恵まれました。無敵の「支援力」を持つ二人の支援が受けられました。
 サポートを素直に受け入れる心(受援力)を強化する第一歩になりました。


 この間、「フィッシュ・アンド・チップス」はおいしくないと友人に言われたから、イギリスに行っても食べなかったと書かれた記事を読みました。イギリスの国民食です。確かに美味しくない店もありますが、地方のパブの「フィッシュ・アンド・チップス」にあまりはずれはありません。ボランティアと「フィッシュ・アンド・チップス」を比べたら怒られそうですが、食べず嫌いは「損」ですよね。

(2010年5月)