車椅子旅行の理想の宿とは:番外編
今年の4回目の車椅子北海道ドライブ旅行で出会った「理想の宿」についてシリーズ(4)まで書きましたが、以前泊まり、気に入った宿についても知ってもらいたい!
番外編を書くことにしました。
その前に・・・
私が車椅子北海道ドライブ旅行を敢行するぞと決意したのは、初めての北海道車車椅子旅行での信ちゃんの一言です。その顛末は、(1)から(5)に書きました。
お時間がある時に読んで頂ければ嬉しいです。
バスとJRの旅をしながら北海道の道路の車の流れを見て、信ちゃんが言ったのです。
「北海道の道、自分の車なら運転出来るかも」
都内で運転する時には、基本、慣れた道だけを走ります。「怖い!」からです。
初めて、愛車「のりたま号」(http://noripico22.muragon.com/entry/49.html)で大洗から「さんふらわあ・さっぽろ」に乗船して苫小牧に上陸したのは2012年の8月でした。襟裳岬を目指しました。最初の旅先が何故、襟裳岬? 森進一さんの曲が大好きだったからです。
1回目の襟裳岬で「日高昆布」と衝撃的な出会いを経験し、2回目は「羅臼昆布」を求めて知床半島をめざし、3回目は「利尻昆布」を求めて利尻島に渡り、今年は「真昆布」を求めて松前・積丹半島を目指しました。
3回目のオロロン街道を北上し、利尻島へと渡り、オホーツク街道を南東へ紋別へと抜けるルートのちょうど中間。その宿は、宗谷岬近くにありました。
ペンション亜留芽利亜は、「宗谷岬・宿・バリアフリールーム」と検索すると最初にヒットする宿です。
1) バリアフリールームがある。
2) 2食付で、はっきり覚えていないのですが、8,000円台でした。
いろいろなサイトの口コミ通り、食事は素晴らしく、写真の魚の煮つけ。一匹を二人で夕食に食べ、もう一匹は朝ご飯のために残しておきました。左手に写っている水だこのしゃぶしゃぶも、柔らかくて幸せでした。
私たちがこの宿が気に入り、チャンスがあればもう一度訪れたいと思う理由は、上記の2点からではなく、宿のお母さんの「心の柔軟さ」です。子供の頃には流氷が目の前に広がり、その上を歩いたとか、今もアザラシが泳いでいるのを見ることがよくありますよ、というお話は、とても興味深いものでした。
信ちゃんが「のりたま号」を運転して来たのを見て、「ご主人はバリアフリールームでなくても大丈夫そうですね。バリアフリールームは海側にはないので、海側のツインにお泊り下さい。今日は空いていますから」と、バルコニーのある部屋を勧めて下さいました。
その部屋は信ちゃんには、天国でした。早めの夕食を終え部屋に戻り、信ちゃんは利尻富士を左に見ながら夕日の写真をいつまでも撮り続けました。
夜中にはバルコニーに出て、二人で星降る夜空を見上げました。
「空が破れて星が顔を出しているね」「うん」(2014年8月)