車椅子旅行は楽しい!

パッケージ旅行とは違う、「個人でプランを立て」「自由な発想の」「安上がりな」「車椅子旅行のススメ」
「車を運転している時は、自分が左半身不随であることを忘れられる」と言う、17年前に脳出血で倒れ車椅子生活者となった夫との車椅子旅行は、幸せの宝庫です。

社員旅行で台湾・高雄に行って来ました。(後編)

 2泊3日の弾丸台湾社員旅行(2月26日、27日、28日)の前半はもう2か月以上前に投稿。後編を書きます、書きますと言って「呪文」のように唱えながら、今日(2024年7月28日)になってしまいました。ごめんなさい。


 振り返ると2度めとなる今回の台湾社員旅行では、車椅子の旅行者の実験情報がどれほど「役に立つか」を身をもって実感しました。なので、ちょい生意気にも言わせてください。
 車椅子旅行をお考えのみまさな。私のブログも最大限活用して下さい!


 さて、これまで何度も登場し、北海道を旅する車椅子旅行者には大人気の中富良野にある
「ふらのホステル」https://furanohostel.sakura.ne.jp/japanese.htm と平取町の
「くまさん荘」https://www.airbnb.jp/rooms/7010060?source_impression_id=p3_1722071747_P3uUf-tNUF50ULh_
 この2つの宿には日本中の車椅子旅行者が集まって来ます。その中の一人が滋県に住むNarikiです。彼とは直接会った事はないのですが、2つの宿のオーナーたちからその「魅力的な人柄」「台湾、特に高がお気に入り」という情報を得ていました。


 2012年2月の台北社員旅行の後、台湾旅行がどんなに楽しかったかと言う私たちの話を聞いたお母ちゃん(3年前に亡くなった継母です)。「じゃあ、私も前から行きたかったの。3人で行きましょう!」とスポンを申し出てくれました。やったね。ということで同じ年の5月に再び私たちは台湾を訪れました。その時、高雄まで足を伸ばし、台湾の新幹線の素晴らしさに大きな感銘をうけ、いつかまた乗りたいと思いました。もっとも私が高雄で熱中症もどきにかかり、台南ではほぼ寝たきりで絶食状態。「行き」はよいよいの新幹線でしたが、帰りは「高雄ー台南」はタクシー。「台南ー台北」はバスの旅でした。まあ、それはそれで面白い体験ではありました。当時の信ちゃんは手すりがあれば「バス」によじ登れました。あれから10年以上経った今では、厳しいです。


 ということで、「高雄リベンジ」の思いをちょっと込め、2度目の今年2月末の2泊3日弾丸台湾社員旅行の目的地を、高雄に決めました。
 宿はもちろんNariki君の高雄のお薦めの定宿

です。高雄でも人気の高い「六合夜市」は宿から歩いて5,6分。初日は宿で一休みをした後、少し早めに夜市に繰り出すことにしました。

 お腹いっぱいいろいろな台湾屋台名物を食べ、飲んでわいわい言いながら宿に戻り、エレベーターを降りると目の前にスポーツタイプの自転車が何台も、所狭しと置かれています。「あれ?」と思いながらも、即、部屋に入りすぐに寝ました。朝6時半に自宅を出発し、台北から高雄まで新幹線で移動しての夜市。なが~い一日でしたから。
 翌朝、自転車の主たちにお会いしました。「駅前近くに住んでいるのですが、とにかく外国人観光客が多すぎるので逃げてきました」と笑う女性は、京都出身。そのほかのみなさんも近隣だそうです。
 「今日はどちらに?」「墾丁(ケンティン)」https://www.kkday.com/ja/blog/26278/asia-taiwan-pingtung-kenting-must-go-spot の宿まで走ります。その後はさらに最南端を目指し、次に前回台湾を訪れた時走った東海岸の所まで北上します。目標は台湾を自転車で一周する事なの」「はあ
 60代、70代の女性2人、男性4人のこのグループ。ひょっとしたら私たちがこれまで出会った、一番びっくりの「日本人観光客の方々」ではないかな?エジプトをバスで観光していた大阪から来た車椅子の団体に「アブシンベル神殿」の前で出会った時もびっくりしましたが。(その時、信ちゃんはまだ「車椅子」ではなく、私たちはお母ちゃんとイギリスの旅行会社主催のナイル川クルーズに参加していました)
 これからも世界中の自転車で走れる道を走り続けたいとの別れの言葉に「オランダは自転車王国。もういらしたのでしょうね」と知ったかぶりをして言うと「いいえ、あそこの道はどこも平坦で面白くないので、行っていません」とあっさりかわされてしまいました。


 さて、いつものように自分なりに車椅子でも楽しめそうな訪問先を事前チェック。前回に訪れた高雄市立歴史博物館:

だけはどうしても再訪したい。みんなにも訪れて高雄と日本の歴史を知って貰いたいと思うほかは、それなりの観光地をピックアップし、その計画に自己満足していました。
 夕食はどうしよう?宿から近く、せっかくだから海鮮料理を食べたいし。そこで出発のほんの2日前に何気に、Nariki君にメールを送りました。
 すると鄭重な、そしてとても「魅力的」な提案を貰いました。「旗島」

を薦められたのです。それは大正解な訪問先でした。改めてこの場を借りてNariki君に感謝します。「島」ですから、フェリーで渡らなければなりません。これがめちゃ面白い体験となりました。
 Nariki君の提案はまず1)フェリーに乗る前に、フェリーへと向かう通りの両側のある「台湾名物のかき氷」の店で氷を食べ2)次にフェリーに乗り3)島に到着したらゆっくり散歩しながら海鮮料理店が並ぶ通りに出て、4)気に入った海鮮料理屋で食事。5)食後は海岸にでて夜景を楽しみましょう、でした。
 1)比較的大型の店をみつけ、みんなでこの大きさの氷を2つ注文。あっと言う間に誰もが我先にと食べました。 

 2)フェリー乗り場は2つに分かれていて、歩行者は2階。私たちはオートバイと一緒に1階の船尾へと最初に誘導されました。キョロキョロしていると「爆音」と共にオートバイ軍団が押し寄せてきました。大げさではなく、「波のように押し寄せてきた」印象でした。みなさん船内でも、オートバイに乗ったままです。

旗津島に到着するとオートバイ軍団は我先に爆音を立てて、島に上陸。私たちはのんびり最後に下船しました。

 2階からの景色が「とてもキレイでした」と、女性陣が特にご満悦でした。
 3)さあ次に、夕食の海鮮料理をどこで食べるかです。Nariki君はどこと指定することなく、どこも美味しいから自分たちの気に入った店でどうぞ、という事でした。そして結局たどり着いたのは、後で調べたところ旗津島でも人気の店だったようです。 

 店の奥にはこのような、食事が出来る場所があります。入り口は数段の階段でした。二人だけなら「無理だ」とあきらめるところですが、それはそれ。日頃軽く50キロ近い機材を運んでいるSound Engineerのみんな。信ちゃんをあっと言う間に店内に運び入れました。

飲み物は自分たちでクーラーから取り出し、本数は自己申告でした。
 よく食べよく飲んだあと、5)海岸でそれぞれの思いで空を見上げ、またフェリーに乗り宿に戻りました。


 今回の旅で改めて若手社員のスマホのフル活用の手際よさに感心しました。事前に「移動動線」をプリントアウトし、当日はさまざまな場所の漢字表記をスマホのAI翻訳で「動線」を確認。ほとんど迷うことなく、空港から台北駅・新幹線・高雄駅・宿のある美麗駅

から「あひる家」まで誘導してくれました。
 迷い迷い、二人だけで周りの皆さんに協力してもらい旅をするのもそれはそれ。大変ですが楽しい。ただ今回のような弾丸旅行では、二人の若手男性社員にめちゃめちゃ感謝です。
 信ちゃんの動きを全て女性社員にまかせ、荷物もしっかり持って貰った私。気ままに動き回り出来る旅を、ぞんぶん楽しませて貰いました。
 社員のみんな、そしてNariki君に心から感謝します。
 おしまい。
 次の社員旅行は「済島」と決めています。信ちゃんに念願の「チャングムと同じように済州島の丘で薬草を植えて」貰うために。

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