車椅子旅行は楽しい!

パッケージ旅行とは違う、「個人でプランを立て」「自由な発想の」「安上がりな」「車椅子旅行のススメ」
「車を運転している時は、自分が左半身不随であることを忘れられる」と言う、17年前に脳出血で倒れ車椅子生活者となった夫との車椅子旅行は、幸せの宝庫です。

3年越しのドナウ川クルーズの旅の報告(2)

 (1)では、ミュンヘン到着当日の、ミュンヘン中央駅での「びっくり」を書きました。
 次の「びっくり」の前に、「困った」というか「腹が立った」お話を一つ。


 私たちは国内を車椅子旅行するようになってから、旅に出る少なくとも1か月前、必ず観光協会に問い合わせをします。観光協会により、そっけない「コピペ」情報だけの返信もあれば、心のこもった返信を下さる観光協会もあります。その一つが羅臼観光協会の事務局長からの返信でした。
 こうして事務長だった「みほちゃん」とは10年近く前に知り合い、今も友達付き合いをしています。当時は独身だった彼女も今は主婦。私たちが羅臼の南「標津町」にある大好きな宿、万月堂に宿泊した時には、羅臼から宿で夕食を共にしたいと、仕事が終わってから車で飛んできてくれました。

 旅の醍醐味の一つは、人との出会いです。
 今年の8月18日から3年ぶりの北海道車椅子旅行に出掛けます。「みほちゃん」には早速連絡を取り、再会を誓いました。


 海外では車椅子旅行になってからは必ず、信ちゃんが早朝まだ寝ている間に、私は一人で宿の回りを散策します。夜また来たいと思うようなしゃれたレストランを見つけたり、珍しい楽器店を見つけたりと「早起きは三文の徳」を実践しています。さらに、観光協会が宿の近くにある場合には、ゆっくり後で信ちゃんと訪れるために、下見に行きます。
 今回もミュンヘン中央駅の近くに観光協会がある事を事前に調べ、まだ開いていないのは承知で歩いて行きました。

 観光協会で聞きたい事はいつも、車椅子関連情報です。


 次に出発の二日前にPCR検査を受けに行く予定の場所を、下見しました。現在はどのような条件か知りませんが、私たちの時には、EUに入国するには3回ワクチン注射を受けた証明書。帰国には72時間前のPCR陰性証明書が必須でした。 


 ところで、今回の旅ではどの観光地でも、もマスクはしていませんでした。ただし、公共交通機関の乗車には、マスク着用は必須でした。列車でもトラムでもバスでも。


 ミュンヘンでは中央駅構内以外でも時折、マスクをしている人を見かけました。
 メインストリートの中央観光協会の中の人々もみな、マスクをしていました。そこそこ混みあっていたので信ちゃん(夫です)を外に待たせて、私はマスクをして中に入って行きました。そして・・・入口の警備員にストップをかけられました。
 「FFP2型マスクでなければだめだ」と言いながら警備員は私を、かなり乱暴に外に追い出しました。

 私が追い出された入口近くにマスクをした、両親と中学生ほどの息子の親子3人が立っていました。父親が、パリから観光に来たと自己紹介をした後に、私にこう声をかけました。「FFP2型でないとだめだというのだけれど、ならば『どこで売っているのか』と聞いても答えない。不親切極まりないですよね」
 結局、「カップ型のFFP2でなければだめ」だったのはその時だけで、どの乗り物でもマスクさえしていれば乗車OKでした。
 信ちゃんいわく「ドイツ人は優しいが、官憲になるととたんにルールにこだわる」
 私もそう思います。
 
 という事で、「観光協会」でトラムの乗り方を詳しく聞けなかったためにめ「とんでもなく『びっり』させられた体験」を(3)で報告します。


 結局、中央駅近くの観光協会は、最後まで閉まっていました。どうしてか?
 二度目に行った時に、張り紙が張ってありました。
「職員は全員、ウクライナ関連のボランティア活動に出ているので、しばらく閉鎖します。メインストリートの中央観光協会は通常通りです」


(2004年1月メキシコ・ユカタン半島の海岸にて、朝7時)

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