3年越しのドナウ川クルーズの旅の報告(1)
今回の旅行の日程は、この投稿で書きました。
これを見て頂ければ頑張りましたねと言って下さるとは思いますが、時間通りミュンヘンに到着したものの、その後がびっくり。そしてその後も、車椅子ゆえのびっくりが今回の旅ではいつもよりも、「テンコモリ」に待っていました。
最初のびっくりは、4月21日の初日の深夜、ミュンヘン中央駅の事でした。
空港からミュンヘン中央駅までは、係の人に同行して貰い、切符も無事購入。列車にも無事乗車。まずはほっとしました。
途中から、クラブにでも行って楽しんだのか。女の子3人と男の子一人の高校生らしきグループがちょっと明るい駅から乗車し、暗い無人駅かな?とおもうような駅で降りて行きました。彼らは私たちに気付いたのか気づかないのか。
それ以後もスペイン・バレンシアの時とは異なり、ミュンヘンでは私たち、あまり人の眼を惹かなかったようです。単独で旅をするアジア人の車椅子カップルはかなり珍しいと思うのですが。
でもないのかな?
さてさて・・・
車内の電光掲示板には、次の駅の降り口がどちらか、表示されます。ミュンヘン中央駅の降り口の表示は向かって左でした。地下のホームに到着して、左のドアが開き、かなりの人数の乗客が、さすが中央駅、降りて行きます。私たちも降ります。
さあて、ここからが「最初のびっくり」
どういうことか?
降りたホームには前後2か所にエスカレーターがありましたが、エレべーたーはありませんでした。
エレベーターがないのです。
そんな「バカ」な!
どうしろって言うのよ!
どこかにエレベーターがあるはずだと私は、信ちゃん(夫です)に「ここに居てね」と荷物と共にホームの中央に置き、ホームを二度チェックしました。ですがエレベーターは見当たりません。泣きそうな気分でした。ですが信ちゃんの前で「弱気」を見せてはいけないと、必死で頭を回転させました。
この写真の左手が、私たちが下りたホーム。狭いです。
右手が広場のように広いホーム
「ここで慌ててはダメ」と自分に言い聞かせ、落ち着いて考えようと周りをっ回し、反対側のホームを見ました。それまで、そんな余裕はなく、降りたホームだけで「ばたばた」していたのです。
すると・・・反対側のホームは私たちが下りたホームと異なり、広々と続いている事に気付きました。ちょっとした広場のように。で、線路近くの中央付近に2階建ての、大型トラック2台ほどの大きな箱型の「司令塔」もどきがありました。見上げると、女性職員が「おいでおいで」と、手招きをしています。
「どうやってそちらに行けばいいの?」
21時間飛行機に乗って、疲労困憊している私の頭が、最後の力を振り絞って状況を把握し、どうやれば彼女の居るホームに行けるかと、考えました。
最初に気付いたのが、線路が単線だという事でした。とすれば・・・
車両内でドアの開閉ボタンを押せば、反対側に降りられるはず。
どうすれば列車を駆け抜けられるか?
ミュンヘン中央駅だからかな?深夜にも拘わらず、次の列車はすぐにやって来ました。1本目は「観察」で終わり、2本目が来た時に意を決して信ちゃんと列車に飛び乗り、反対側に突進。ドアの開閉ボタンを押しました。
後で考えると司令塔の女性が、私たちが走り抜けた列車の「停車時間」を調整してくれたようです。
列車とホームの間には15センチほどの隙間がありました。日本だったら、間に落ちるのではと「ひるむ」ケースですが、そんな事は言っていられません。とにかく猛スピードで車内を横切り反対側のホームに信ちゃんが無事着いた事を確かめてから、超特急で車内に戻り、大きなトランクを車内から運び出しました。
あ~あ、しんど。
司令塔の女性を見上げると、笑顔で左を指さしています。その先を見ると・・・
ありました。エレベーターが。
その時は必死で、もう1時近かったので何も考えず即、ホステルに向かい、即ベッドに倒れ込み寝ました。
翌日、朝ご飯を食べながら信ちゃんと前夜の中央駅の「冒険」「武勇談」について、めちゃめちゃ話が盛り上がりました。
その後、この、私たちにとっては大変な「体験」を何人かのミュンヘン住人にはなしたのですが誰もが「ああ、そうだね」とあまり驚いた風ではありませんでした。
う・そ・で・しょ!
う・そ・で・しょ!
何度でも叫びたいほどの、今回の旅行の最初の「びっくり」でした。
「びっくり」はまだまだ続きます。
でも、こうして日本に戻って落ち着いて考えると、その時は「びっくり」でも、「それらはすべて、「いい旅の思い出」であることも確かです。
本当に、楽しい楽しい旅でしたから。
ここ1年ほど、韓国料理に凝っていて、これまでに定番のビビンバ、チヂミ、クッパ、各種炒め物になどを作っています。ナムルは時にいろいろ試し、みなさんもお馴染みのもやしやホウレン草の他、インゲンやおくらなどがお気に入りです。そのため、「にんにく」の消費量が半端でなく増えました。