腹立たしさと幸せが絡み合うのが、車椅子旅行:天塩編(1)
「雨」が降る。
腹を立てても仕方がない事です。雨はみなさんに平等に降るのですから。自然の掟ですから。そう分かってはいても、車椅子旅行にとって「雨」をなかなか「恵みの雨」と思えるほど心が広くにはなれません。「車椅子旅行者を殺すには刃物はいらぬ。雨の三日も降ればいい」です。
まして、それが50年に一度の大雨ならば。
2014年8月下旬私たちは、稚内へとオロロン街道(大好き)を北上して
サロベツ原野にある宿を目指していました。そんな時、50年に一度の大雨(ラジオで放送していましたから、確かです)に見舞われました。
サロベツの宿から電話がありました。
「大雨で宿への道が沈没。申し訳ありませんが今夜はキャンセルさせて下さい」
ウ・ソ・でしょ!
その時私たちは天塩町を走っていました。
そもそも天塩ってどこ? 何と読むの? ですよね。
日本一の甘海老(めちゃめちゃ美味しかった)の漁獲量を誇る羽幌
と、北海道の北端の稚内のほぼ中間に「天塩」(てしお)は位置しています。
とにかく宿を手配しないと! こんな時はどれだけ事前に、車椅子旅行には直接役に立たないような雑情報が頭に入っているかが勝負です。大好きな北海道で一番のコンビニのセイコーマートの駐車場に車を停めて、
大事な大事な「私の車椅子旅行の命綱」iPadminiを開きます。「確か天塩には日本海と利尻富士が見えるのが売りの、てしお温泉の一軒宿夕映(https://www.yuubae-spa.com/charge.html)があったはず」
電話をすると、
「部屋はありますが、1階は和室のみ。洋室は2階です」
「2階への階段にてすりはありますか?」
「あります」
左半身不随の信ちゃん(夫)は、右側に手すりがあればなんとか階段をよじ登ります。後は、信ちゃんに「階段を上る決意」をさせる事です。
セイコーマートのお気に入りのホットシェフで、鮭よりも高い昆布のおにぎり(北海道ですよね。鮭よりも昆布の方が高いのですから)を買い、信ちゃんに聞きました。「てすりにつかまり2階に上る? それとも1階の和室で宿の人に手伝ってもらって寝る?」
ここで、(2)に続く、ですが、その前に一言。
BSの「とうちゃこ」大好きの私たちがつい最近発見したこと。日野正平さんは、セイコーマートの「ベーコンおかか」おにぎりがお気に入りだそうです。食べた事がなかったので、今年の夏の北海道の旅で食べるのがとても楽しみです。
宿泊予定だった、サロベツ原野のとほ宿「あしたの城」(北海道サロベツ原野の民宿あしたの城)(2014年8月)
リベンジとは言いませんが、是非泊まってみたいです。