バリアフリールームの落とし穴 (1)
車椅子旅行の計画を立てていてここに来て、嬉しい事。
ほんの最近まではなかなか見つからなかった、「バリアフリー」と銘打った宿が増え
ています。「バリアフリーの宿」「バリアフリーのホテル」で検索すると、即座にかなりの数の宿が見つかります。
北海道を例に取ると:
(1) 人気の観光地富良野にある
バリアフリーの宿&カフェいつか富良野へ
(2)富良野の隣の美瑛町にある
(3)私たちの今年の北海道旅行で宿泊予定の
(4)同じく、今年もお世話になるバリアフリーなくまさん荘
など、など。
(3)の「バリアフリーホテルあすなろ」には8月24日に宿泊予定なのでその後に、感想を率直に書きまくる予定です。
今回で4回目となる(4)の「バリアフリーなくまさん荘」は、私たちにとって特別な・大切な宿なので、いずれ、くまさん荘がある大好きな平取町
と一緒に、十分なスペースを割いて紹介したいと思います。
以前、バリアフリールームはありがたいがあまりに「料金が高い」と書きました。
を今一度読んで頂き、「東京都休養ホーム事業」のサポートを受ければ、東京在住の車椅子旅行者は金銭的に、ちょっと息が付けます。
さらに・・・
公共の宿の多くにはバリアフリールームがあり、料金的にさほど恐ろしい額ではない。
311から半年ほど経った2011年10月、福島市内に住む友人を訪れた時に宿泊した
は、その典型だと思います。残念ながら去年の春、閉鎖されました。記憶が正しければ、2食付のバリアフリールームが7,000円前後でした。電話で問い合わせをした時点では、理想的な宿のはずだった「勿来の関荘」でしたが、部屋のドアを開けて中を覗いた信ちゃん(夫)は即座に、「ここ、好きじゃない」と言いました。「どれどれ」と部屋に一歩足を踏み入れた私にも、信ちゃんの言いたいことがすぐに分かりました。設備としては何も問題はないのですが、白壁のその部屋は、まるで病室のようだったのです。
このような経験は1度ではありません。
プチ車椅子旅行として2011年秋、大田区の宿泊補助金制度を使い「大田区ホームページ:平成28年度制度」、補助対象の4軒の宿の一つ
に出かけました。この宿に決めたのは(1)湯河原で近い(2)バリアフリールームがある(3)バリアフリールームの浴室の湯も温泉である、からでした。
温泉地の宿なのに、バリアフリールームの浴室の湯が温泉ではない宿。これが結構ありますので、事前にぜひチェックを忘れずに。
部屋もゆったり、お風呂もゆったり、大きなドアもスライド式、料金もありがたい額。なのに、信ちゃんと「1度でいいね」と話し合いました。どきどき・わくわく感が湧いてこないのです。
「贅沢?」
かもしれません。ですが旅って、「非日常」を求めてさまようものですよね。あまりにスムーズな宿だとなんだか居心地が悪いです。
(1)車椅子が2台、通り抜けられる廊下。(2)トイレは、左半身不随用、右半身不随用の2室が並んでいる。(3)椅子が滑らない材質を使った床。などなど。
ひたすら正しい論理を展開しても、相手を説得するのは難しい。相手が文句を言う・愚痴を言う・突っ込みを入れられるスペースを残しておいた方が、会話はスムーズに進み、相手も納得しやすい。そうではありませんか? ひたすら礼儀正しいバリアフリールームは、肩が凝ります。
文句の一つも言える、けちの一つもつけられるバリアフリールームを求む! です。
すみません、勝手を言って。先に謝っておきます。