車椅子旅行は楽しい!

パッケージ旅行とは違う、「個人でプランを立て」「自由な発想の」「安上がりな」「車椅子旅行のススメ」
「車を運転している時は、自分が左半身不随であることを忘れられる」と言う、13年前に脳出血で倒れ車椅子生活者となった夫との車椅子旅行は、幸せの宝庫です。

車椅子旅行でも手が届く値段の部屋の見つけ方:後編

 価格的にも、口コミでも評判がよい。料理もとてもおいしそう。「あーあ、ベッドのある部屋が1階にあればなあ」と思い、簡単に諦められない宿。基本情報に「洋室」がなくてもウェブサイトには「洋室シングル」しかなくても、前回しつこく
「宿に直接電話をして確かめましょう」

 と、書きました。私が期待している事は何か? 

 知床半島への2度目の北海道ドライブ旅行で体験し学んだ例をお話しすれば納得して頂けると思います。


 ウトロから羅臼へと抜ける事にしました。羅臼では車椅子を受け入れてくれる民宿いっぷくどうぞ (羅臼町/宿泊) | 根室振興局産業振興部商工労働観光課が見つかったので心配なかったのですが、ウトロのバリアフリーのホテルはいずれも素晴らしいが、値段も素晴らしいところばかりでした。予算に余裕があれば、こんな宿に泊まりたかった。

 ここでいつもの得意の検索方法登場: tripadvisorの地図を見て、ホテルの表示をクリック。ウトロの中心部から少し離れたところに民宿を見つけました。

 今は立派なウェブサイトがありますが、2013年当時はシンプルなものでした。以前は小上がりの畳だった食堂が改装され、椅子席になっています。いいなあ。畳では信ちゃん(夫)、低い椅子に座り、スツールの上にお盆を置いてもらい食事をしました。

 北海道ではいつも、道路の補修やwifi工事で働く季節労働の方が、民宿には10人近く滞在。「いしやま」も例外ではありません。電話をすると、ベッドの部屋は工事関係の長期滞在者で埋まっているが、入り口に家族のベッドの部屋があるので、それを使いますか? と聞いて下さり「もちろん!!」と喜びました。

 「いしやま」では、宿の中心となって働いていたご主人が倒れてベッドが必要になった。ご主人は障害者になっても仕事も続けたい。みんなの仕事ぶりを見守りたい。そこで入り口の部屋にベッドを入れて生活を始めた、という事でした。

 このような入り口にある「家族のベッドの部屋」ですが、その後、同じような部屋のある民宿が2か所ありました。今年宿泊を決めた積丹半島の宿も、似たような状況です。今回ダメモトと、電話で確かめたところ、家族が使っていた簡易ベッドがあるから使われますか?と聞かれました。

 羅臼の「民宿いっぷくどうぞ」も、車椅子生活になったご主人のために階段に車椅子昇降機を備え付けた。ご主人が亡くなられた後一度は民宿を止めようと思ったけれど、せっかく車椅子で動き回れるように改築したのだから、車椅子旅行者の方に活用してもらいたいと思って続けています、との事でした。


 「いしやま」を出発する朝、すでに夫を亡くされたおかみさんに激励されました。「旦那が生きているのだから、いいじゃないの。大変だとは思うけれど」

 その後、二人で抱き合いました。人前で泣くことはあまりありませんがその時、私は涙が止められませんでした。


 怒られそうな蛇足: やっぱ、女性の方が長生き。平均寿命も5歳以上違うし。だが何よりも、女性の方が強い。亡くなった伴侶が女性だったら、残った男性。宿を続けるかなあ。