実は突然、久米島に行って来ました。(四)
沖縄に鉄道はありませんが、モノレールがあります。「ゆいレール」と言います。
これまで「ゆいレール」バリアフリー | 沖縄都市モノレール「ゆいレール」を知らなかった事を、今年の1月にも沖縄を旅した車椅子生活者として恥じています。
ゆいレールのすばらしさに移る前に、もう少し久米島の話を。
久米島には養殖日本一の車海老だけではなく、野菜も魚も豚肉も鶏肉も、
とてもおいしいお店が沢山あります。何よりも価格がリーズナブルです。
ホテルのお勧めで、歩いて4,5分の所の波路
に出かけたのですが、事前にグーグルマップのストリートビューでチェックすると、入り口が階段になっています。ちょっと心配、と思っているとお店の前に小学生と中学生の子供たちが数人集まっていて、ホテルから同行してくれた男性が一声かけるとみんなで、信ちゃん(夫です)を車椅子のまま店内に運んでくれました。
帰り際、お弁当が有名と聞いたので翌日、お弁当を買いに行きました。入り口には前夜のおじょうちゃんの一人が居ます。
「待ってくれていたの?」
「うん、お弁当を買いに来るって言っていたから」そんな優しさに思わずホロリとしました。
「昨日は手伝だおうと、お兄ちゃんたちとお店に集まってくれたの」
「そうだよ」
「ありがとう」
このクオリティーで一律500円です。
お弁当を持って、今回の大事な目的の一つ、「風が帰る森プロジェクト」
の工事現場に出かけました、ホテルから丘の上の工事現場は歩いて30分ほどです。
坂をゆっくり上ってゆくと、風が下から吹き上げ、人間の手ほどもある大きな茶色の枯葉が、私たちの周りを通り抜けて行きます。すると突然風の向きが変わり、枯葉が私たちの方にざわざわと音を立てて向かって来ました。振り返ると枯葉が空を飛んでいます。
このプロジェクトに私財3億円を投じた宮崎駿さんならば、この枯葉を鳥に変えて海へと連れて行くのかななどと、我ながら詩的な事を空想しました。
工事現場の近くに大きな石を見つけ、そこに腰をかけて波路の500円のお弁当を開けます。味が良く、量も多く、もったいなかったですが、ご飯を残してしまいました。
帰りのフェリーは新型だったので、雨が降り出しましたが大揺れはなく、船酔いもせず、途中で寄った渡名喜島ではこんなに降っていた雨ですが、
那覇の泊港に到着した頃には雨は上がっていました。
次は今回の最後の目的。1月に本島に来た時にみかけ、信ちゃんが名前が大いに気に入り「次回は絶対に食べる!」と言った「やっぱりステーキ」です。
最近は松屋でもステーキ店を展開しています。
目黒にも似たような店がある事を発見しました。
どちらもいきなりステーキよりも、やっぱりステーキ似です。
感想ですか? 値段なりの味でしたが、ポイントはそこではなく、入り口に段差があり、入店時に苦労しました。ばたばたしながら、なんとか出てゆこうとすると、ホール担当のおばさんが「ちょっと待って」と言いながら、厨房に声をかけました。「手伝って」
アルバイトの高校生ではないと思いますが、20歳前と思われる小柄の青年が登場。車椅子の前に立ってなれた手つきでスチールをつかみ、2つある段差をおろしてくれました。
嬉しかった。確かにお昼時間を過ぎていて客は私たちだけでしたが、それにしても東京だったらこんな風に気軽に厨房から出てきてくれるかなあ。
マイルを使う無料特典航空https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/reference/tukau/award/ですから、羽田までは朝一番の8時半の切符しか取れませんでした。飛行場から一番近いホテルに泊まり、ゆいレールの始発に乗ります。
始発はめちゃ混んでいました。信ちゃんが乗ろうとしてもスペースが確保出来ない。
すると駅員さんが車内に入り、声をかけました。「車椅子の方が居ます。みなさんもっと詰めてください」
いつもならば私が叫ぶセリフです。
チェックインを終え、朝ごはんを食べながら信ちゃんが嬉しそうに言いました。
「駅員さんが言うと、みんなは素直に聞いてくれるのだね。一瞬、乗れないかとドキドキした」
この動画は、平日の日中のゆいレールの様子です。
Monorail in Okinawa Yui-Rail 沖縄ゆいレール モノレール
このようなシステム、これからの地下鉄や鉄道にみな揃ったら嬉しいなあ。
普段は警官が機関銃を持たないマンチェスター駅。前日に市内でテロがあり、町中が少しざわついていました。
(2017年5月 マンチェスター鉄道駅)


