車椅子旅行は楽しい!

パッケージ旅行とは違う、「個人でプランを立て」「自由な発想の」「安上がりな」「車椅子旅行のススメ」
「車を運転している時は、自分が左半身不随であることを忘れられる」と言う、17年前に脳出血で倒れ車椅子生活者となった夫との車椅子旅行は、幸せの宝庫です。

チアリーダーを探そう!

 リーダーなどと書くとなんだかややっこしいですが、言い換えれば、


 頭の中から消えない 味・映像・音・人・事象・言葉などはどれも、自分の人生のチリーダーだと思っています。それらの味・映像・音・人・事象・言葉などが、からおいで・おいで・おいでと、誘います。


 ただし、マイナス方向を向いている味・映像・音・人・事象・言葉はチアリーダーではありません。チアリーダーはいつでも、どこでも刺激的で、前向きで元気をくれます。


 最近の私の例でいうと、
 私のリーダー
 です。


 秋になると学生時代の貧乏旅行先・金沢で食べた蓮根の煮物を思い出します。酢バス、てんぷら、きんぴら、はさみ揚げ、筑前煮。蓮根の料理法はあまたありますが、金沢で食べた蓮根は、白無地の焼き魚を乗せるような皿に1・5センチほどの厚さのおおきな蓮根が、ひとつ盛られていました。椿の葉のような、厚地の葉っぱが1枚下に敷いてありました。
 半世紀近くも前の事なのに、おどろくほどに覚えています。


 最近は蓮根が高くて、我が家の食卓に乗る事は稀です。ですが、アルバイトの給金を貯めての秋のプチ旅行。今年は蓮根を目指そうと9月早々に決めました。以前、「深谷のネギ」が食べたくて兄夫婦と出掛けた深谷へのプチ旅行

思いがけない展開になりました。今回もきっと、蓮根以外に、得る事があるに違いない。
 そう確信したのですが・・・


 信ちゃん(夫です)は最初、たく乗って来ませんでした。「僕、別に蓮根、特に好きじゃない。筑前煮に入っていなくても構わない」と可愛くない反応です。


 私は一人で、どこに蓮根を食べに行くかいろいろチェック。その結果、
 やはり日本一の蓮根の産地茨城でしょう。毎年蓮根を開催している県ですとの結論に達しました。

 その中でも、土浦市の生産高がと知り、

土浦にする事にしました。このホテルに決めたのは、車椅子用駐車場があるのと料金がリーズナブルなの、で即決です。霞ヶ浦も一望出来ます。

 宿泊場所を土浦と決めた時点で、信ちゃんのプチ旅行への風向きが変化しました。いわく「土浦って、牛久のだよね。牛久沼は、で有名なんだよ」
 なに・なに・・・
 「本当だ。土浦から都心まで走る6号線の、牛久沼の東は『うなぎ街道』と言われてる」


 以後信ちゃんの頭の中は、蓮根の事は消えて、私の「土浦行き=なったようでした。


 そんな時、NHKで蓮根特集をやりました。

「れんこん三兄弟」の話はとても面白く、信ちゃんの蓮根への対応が、変わりました。
 蓮根も鰻に続いて、信ちゃんのリーダーになった瞬間です。
 最初乗り気ではかなった信ちゃんは、俄然、土浦に行く気になりました。


 11月5・6日で土浦・れんこん・霞ヶ浦・牛久・鰻・一泊プチ旅行を楽しんで来ました。


 旅をする時には必ず観光協会などに問い合わせをします。初めて車椅子での遠出旅行は北海道でした。


 土浦に行く途中、どこでお昼を食べようとチェックをしていて、竜ケ崎市を見つけました。話題の稀勢の里関のです。稀勢の里関はどんな所で育ったのだろう。どれどれ、とネットブラウジングをしていて、こんなページを見つけました。

 第一日曜日、私たちが行く11月5日には「まいんバザール」という小さな市を開いているようなので、そこでお昼を食べる事にしました。そして 1)バザールに行くにはどこに駐車すればよいか、2)リーズナブルな車椅子が入店可能な鰻のお店の問いあわせをしました。観光課の池田さんから、丁重な返信を頂きました。


 11月6日、池田さんの紹介して下さった鰻屋桑名屋さんに行きました。特上のうな重が2,800円で、いつもは「松竹梅」とあれば「竹」が決まりの我が家でしたが、特上が注文出来た」と信ちゃんは大喜びでした。お味もグッド!

 会計の時、「竜ケ崎の商工会の方に勧められて」と話をすると、「そういえば商工会の方から、車椅子は入れますかと、問い合わせの電話を頂きました」とおかみさん。池田さんはわざわざ電話で、私たちのために事前に問い合わせをして下さっていたのです。


 竜ケ崎市商工会観光課の池田さんもまた、表には登場されなかったけれど、信ちゃんの大事なリーダーだったのだと思いました。感謝です。


 竜ケ崎市から霞ヶ浦を反時計回りにドライブをして、夕方に土浦市に着いた時、一面に蓮根畑が目の前に広がりました。車窓から。

(2017年5月6日 土浦市)

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