FreeWheelの先に待っているのは?
マンチェスターで出会って以来、信ちゃん(夫です)が車椅子に取り付けたいと切望していたFreeWheelに7月7日の七夕さまの日に会いに行きました。行き先は、我が家から車で1時間半ほどの、さいたま市にあるこっぱ舎: こっぱ舎ホームページ です。
まずメールで問い合わせをし、次に電話で信ちゃんの希望を伝えました。
さまざまな車椅子に関わり経験豊かなこっぱ舎さんですが、私たちが今使っているヤマハ電動車椅子JW-pにFreeWheelを取り付けられるのか。確証はないと、率直な答えが返って来ました。
「では、とにかく車椅子を車に乗せて、そちらに伺います」
「それがいいですね。お待ちしております」
FreeWheelってな~に? の方は 「百聞は一見にしかず」
動画を見て下さい。
さ・て。
パラリンピックも近づき、TVでも時々取り上げられているので、ご覧になった方も多いと思います。わずか5,6センチの段差も、車椅子は簡単には乗り越えられません。砂利道や芝生は、スムーズには進めません。
で・す・が・FreeWheelを取り付ければ・・・海外の写真を見るとhttp://www.gofreewheel.com/gallery/11/Photo-Gallery
砂利や芝生だけではなく、砂地も岩がごろごろしている荒地も、雪の中さえも進んでいます。
信ちゃんが興奮するのがよ~く分かります。
会いました。FreeWheelに。
こっぱ舎の方はどなたもとてもプロフェッショナルで、とても賢明で、最初は「ヤマハ電動車椅子JW-pに取り付けるのは初めてだから」と確信が持てなさそうでしたが、30分ほどで取り付けが完了しました。
左半身不随の信ちゃんの左足は、大きく内転しています。既存の足置きだとFreeWheelにぶつかってしまうので、少しサイズの小さな足置きに替え、左足をバンドで固定しました。
で・き・た!!!!
こっぱ舎の裏にある小さな公園へと30度を超す炎天下の中出かけ、信ちゃんは10センチ以上ある段差を登ったり下りたり、わずかな傾斜のある芝生の中をくるくる回ったり。本当に幸せそうに走りまくりました。
ヤマハ電動車椅子JW-pに取り付けられる事は分かりました。ですが、それで終わりではありません。信ちゃんがこの先、FreeWheelを幸せに使用するには、高いハードルが待っています。
1) レンタルのヤマハ電動車椅子JW-pに、部外品を取り付けることが認められるか。
A: 電動車椅子使用には、事故対応の保険がかかっていますが、FreeWheelを取り付けた場合もそのままその保険は有効なのか。
B: そもそも、FreeWheelを取り付け走行する強度がヤマハの電動車椅子JW-p
にあるのか。
2) 1)をクリアしても、FreeWheelは安価ではありません。介護保険の対象になるのか。
う・・・う・・・う・・・う・・・。
この歳になると、自分がやろうとしている行動の結果がいつも、ある程度予測できてしまいます。正しいかどうかは別として。
ですがそれって、つまらない。
ハードルが高ければ高いほどファイトが湧きます。
それに忘れてはいけない。今年の私のモットーは、福山雅治さんがダンロップのCMで今年初めに繰り返していたこの言葉です。
「進化は常に非常識から生まれる」
既存のルールが私たちのFreeWheelへの道を阻むのならば、立ち位置を変え、視点を変え、さまざまな方向からルールに挑みます。
どうしてそこまでやるの?
もちろん! 答えは簡単。
よ・り・楽しい車椅子旅行が待っている! からです。
FreeWheelちゃん、待っててね。必ず信ちゃんの電動車椅子に取り付けて、今年の夏の北海道で行く、野付半島を走れるようにするから。
次回は、今年の5回目となる北海道車椅子ドライブ旅計画についてです。
世界でただ一つの帆船ホステル: http://4travel.jp/travelogue/10066958 にストックホルムでは宿泊しました。右手の奥に見えています。ホステルもよかったのですが、それ以上に車椅子旅行者にとってありがたかったのは、ホステルのある島にあまり観光客が訪れないので、ゆっくりと散歩が楽しめたことです。橋の中央にはスエーデン王国の王冠。
(2017年5月 シェップスホルメン島への橋 朝6時)

