車椅子旅行は楽しい!

パッケージ旅行とは違う、「個人でプランを立て」「自由な発想の」「安上がりな」「車椅子旅行のススメ」
「車を運転している時は、自分が左半身不随であることを忘れられる」と言う、13年前に脳出血で倒れ車椅子生活者となった夫との車椅子旅行は、幸せの宝庫です。

ManchesterとSwedenの楽しい車椅子旅行(2)

 羽田からヒースローに飛び、ヒースローからマンチェスターへと乗り換える。その途中のヒースロー空港で、まったく想像もしなかった事が起きた事は前回書きました。ManchesterとSwedenの楽しい車椅子旅行(1) - 車椅子旅行は楽しい!
 英国航空がヒースローでを積み忘れてくれたのです。おい、おい。
 よくある事ではないでしょうが、この先、まったくないとも言えません。
 これからは乗り換え便を利用する時には、積み忘れを避けるために、大して深淵な考えもないままこれまで続けて来たルールを、死守しようと思います。


1) 出発時には機体の搭乗口まで自分の車椅子で行き、
2) 目的地に到着したら機体の搭乗口まで自分の車椅子を持って来てもらう。


 今回ですが、ヒースロー空港は広く、アジア便が到着するターミナル2と、英国航空の全便が発着するターミナル5がかなり離れている事を前回の旅行の体験から知っていた事が、あだになりました。
 乗り換え時間が2時間しかなかったのでいつものルールを主張せず、信ちゃん(夫です)の移動は空港の係りの人にまかせて、車椅子を羽田・ヒースロー・マンチェスターと通しで預けることにしたのです。 


 マンチェスターに四泊した後、スエーデンのヴィスビューまで、マンチェスターから飛んでストックホルムで乗り換え、に乗りました。このプロペラ機に電動車椅子を乗せてもらえるまでも、ちょっとごたごたしました。

 ストックホルムでの乗り換えについては事前に信ちゃんと話し合い、同じスカンジナビア航空の乗り換えなので、マンチェスターからヴィスビューーまで通しで車椅子を預けることにしました。
 プロペラ機への搭乗口で待っていると、屈強なおじさんがどこからともなく信ちゃんの電動車椅子を持って現れ、エレベーターで階下に下りて行きました。思わず二人で車椅子に手を振り、おじさんも手を振り返してくれました。
 後は、に乗るだけです。
 車椅子の搭乗はいつでも、一番最初で、降りるのは一番最後。みんなが見守る中でエレベーターに乗り、下に降りてビルの外に出て、近くで待機していたプロペラ機へと進みます。
 信ちゃんの表現を借りると「鳥がをする所」に、はしごがありました。植木屋さんが使うはしごに毛が生えたような、足元の下が見える骨だけの大型はしごです。
 「信ちゃん、大丈夫」と声をかける暇もなく、信ちゃんは一大決心をした表情でぎりぎりまで係りの人に車椅子をはしごに近づけて貰い、がっしりと手すりを掴みました。足元を確かめながら、上ります。信ちゃんが無事機内に入ってほっとしたのもつかの間、次は私の番です。高所恐怖症の私は通常ならば、はしごの下で足がすくむところですが、ほとんど目をつむったまま、上りました。

 (信ちゃんの車椅子を運んでくれています。右奥が、です)


 ヴィスビューで降りる時はタラップだったので、ほっとしました。電動車椅子がタラップの下で待っていてくれていました。


 マンチェスターから羽田への帰路はいつものように、車椅子を搭乗口まで運んでもらいました。ヒースローでの2時間の乗り換えはバタバタでしたが、それはそれで面白い体験をさせて貰いました。スコットランドからエチオピアに行くというご夫婦と私を乗せた電動カートを、信ちゃんの電動車椅子が追いかけます。私は運転手さんに「スローリー、スローリー」と叫び続けていました。信ちゃんはカートを必死で追いかけるのは「結構楽しかった」そうです。


 今回の旅行の次の「想定外」の事態は、石畳との格闘です。


 今回、ヴィスビューで一番私が気に入った、前菜のホワイトアスパラガスです。

(2017年5月 ヴィスビュー)