車椅子旅行は楽しい!

パッケージ旅行とは違う、「個人でプランを立て」「自由な発想の」「安上がりな」「車椅子旅行のススメ」
「車を運転している時は、自分が左半身不随であることを忘れられる」と言う、17年前に脳出血で倒れ車椅子生活者となった夫との車椅子旅行は、幸せの宝庫です。

初めての車椅子旅行(私たちの場合)(2)

 今では、水分を出来るだけ取らないようにすれば2,3時間はトイレに行かず旅を続けられます。なによりもある程度、尿意をコントロール出来るようになったので、「そろそろトイレかな」と自分で言い出しても、30分ほどは大丈夫です。

 ところが、ところが…。初めの3,4年は、私が信ちゃんに付けたあだ名「ミルクのみ人形」のように、水分を取るともう「トイレに行きたい」が始まります。

 今は旅のルートのどこにトイレがあるかを事前にチェックせずに出かけることは絶対にありません。そんな恐ろしい事、出来ません。ですが初めての車椅子旅行ではそんな事、考えもしない。そもそも思いつきもしない。とにかく信ちゃんと旅が出来るので幸せ一杯の私でした。携帯トイレを1つ、持ってはいましたが、それもさして深く考えず、友達に貰ったものをバッグに入れて。それだけです。そんな考えなしの初期のころの旅ではその後2度、信ちゃんに嫌な思いをさせてしまいました。1度は宮崎からの飛行機の中で。1度は運転中に。ごめんね、信ちゃん。このような状況は、私が思慮深ければ避けられたはずなのに。


 車椅子旅行の準備をする時に、障害者手帳を持っている人が最初に手にすべき「障害者手帳で行こう!」だと、前にも書きました。何度でも繰り返します。ただ眺めるだけでいい。徒歩圏内に新しく、無料の施設が見つかるかもしれません。リストが、アップデートされているかもしれません。ですが当時、本当にありがたーいこの情報サイトの存在を、私はまだ知りませんでした。

 宿泊ホテル近くで、自分が行きたい所を探しました。ありました。ありました。江戸東京博物館です。もちろんバリアフリー。到着後まずトイレに行って、2時間ほどゆっくり展示物を楽しみました。おそらく無料だろうとは思っていましたが、博物館に到着するまで、確信は持てませんでした。最初から無料だと知っていたら、もっと幸せだったかも。


 次は、昼食です。ホテルまでおよそ徒歩で30分ほどあります。途中のどこかでお店が見つかるだろうと軽く考え、清澄通りを南へと歩き始めました。(続く)


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