常識回避で、楽しい車椅子旅行のススメ:ルールその1
2017年の我が家のスローガン:進化は常に、非常識から生まれる
2016年の4月からスタートしたこのブログ。思いつくままにどんな車椅子旅行を、どのように楽しんできたか。出来るだけ具体例をあげて書き綴って来ました。
車椅子旅行をさ・ら・に・フルに楽しむために、自分の頭の中を整理するため、ルールにまとめてみます。
ルールその1: 「車椅子では無理です」と言われても、相手の言う事をそのまま鵜呑みにしない。
実例として前回、4年前のGWのエピソードを書きました。
このエピソードを聞いて友人が、自分の体験談を話してくれました。
「車椅子の友人と赤坂の『とらやの和菓子|株式会社 虎屋』の喫茶室に行く時には必ず、裏の従業員用エレベーターを使わせて貰っているわ」
1996年の年末。兄は仕事で忙しい。信ちゃん(夫)も仕事で忙しい。そこで気儘に、フリーランスの仕事をしていた私は、子育てに謀殺されていた旅行大好きの専業主婦の義姉と、「幸せな二人の主婦の旅」に出かけることにしました。
バーンと常夏のハ・ワ・イ・辺りに行きたい所ですが、予算は限られています。
ちょうど翌年が香港返還の年だったので、
返還前に香港を体感しておこうと、3泊4日の香港旅行に決めました。年末としては安いパッケージ旅行もみつかりました。
今では、個人で車椅子香港旅行を楽しんでいる方たちが増えていて、頼もしい限りです。
永田さんのブログ。とても詳しく、海外旅行経験が豊富なビジネスパートナーの方のコメントも、とても有益だと思います。ぜひ、ご一読を。
もちろん、「空飛ぶ車椅子」の木島さんのHPの香港編もぜひチェックして下さい: 木島英登バリアフリー研究所/香港/バリアフリー写真
香港バリアフリー・ガイド | Hong Kong Tourism Board
:いつか香港に行くことがあったら、是非参考にしたいサイトです。
ホテルは、ロビーから100万ドルの香港の夜景が楽しめる、日本人が溢れる大型でしたが、部屋は、さすが安いパッケージ旅行。エレベーターから遠い、暗い部屋でした。
私とは違い、極めて素直な義姉は「あら、暗い部屋ね。やっぱり安いから仕方がないわねえ」と言いました。
私には使わないように心がけている言葉がいくつかあります。その一つが「仕方がない」です。明治生まれの祖母に聞かされて育ちました。「仕方がないことはこの世の中にたくさんあるが、それと同じぐらい、仕方がないとあきらめちゃいけないこともたくさんあるんだよ」
「せっかく香港に来たのだから、夜景の見える部屋に泊まりたいね」
「そりゃそうだけれど」
「フロントに交渉してくる」
「無理じゃないの?」
祖母には、本当にたくさんの事を教えて貰いましたが、これまた祖母にいつも言われていた事。「反対してもいいけれど、やみくもの反対では、相手を怒らせるだけで納得させられないよ。必ず相手との会話の手掛かりとなる代案を考えてから、話し合いをしなさい」
エレベーターの中で「代案・代案」とつぶやきながら、出発前に香港旅行の参考にと、図書館で読んだ本の事を思い出しました。そこには、こう書かれていました。
「部屋を変えて貰いたい時には、『変えて貰えますか?』ではなく、最初から『部屋を変えて貰うには、いくら差額を払えばいいですか』と聞きましょう」
「Noと言われたら会話が続かないので、必ず相手と会話を続けられる質問の仕方をしましょう」と続いていました。
結果ですか?
3泊で確か、1万円ちょっとだったと思います。
香港の夜景は、本当にきれいで、いつまでも部屋でゆったりと義姉と眺めていました。
YESかNOで終わってしまう質問はしない。
以後、車椅子旅行の時には、しっかりと守っているルールです。
リバプールの宿の前にあるビルの窓から、覗いていました。
(2010年1月)
