車椅子旅行は楽しい!

パッケージ旅行とは違う、「個人でプランを立て」「自由な発想の」「安上がりな」「車椅子旅行のススメ」
「車を運転している時は、自分が左半身不随であることを忘れられる」と言う、17年前に脳出血で倒れ車椅子生活者となった夫との車椅子旅行は、幸せの宝庫です。

車椅子旅行の贈り物: ひろみさんの不動産屋さん

 コンビニの前で立ち話をしながら、ひろみさん車椅子旅行の贈り物: コンビニの前でひろみさんに会う - 車椅子旅行は楽しい!)の口から出たのは、
信ちゃんと同じように脳出血で倒れたが、現在はもう仕事に復帰している人が身近に居るわ


 それは、天・・のでした。


 その人は、「一戸建ての土地探しから世話になった」ひろみさんの不動産屋さんでした。
 その不動産屋さんが信ちゃんと同じように脳出血で倒れ、を続け、今は自分でを運転して仕事をしている、と言うのです。
 「自分たちの経験をみなさんに役立てたいとい・つ・も・言っていて、お二人のようなご夫婦を喜んでサポートしてくれるはず。いろいろ相談に乗ってもらったらどうかしら。明日にも会うので、信ちゃんのことを紹介しておくわ。で、住所や連絡先を渡すわね」


 藁をも掴む思いの私は、とにかく、その方に会いたい!
 コンビニから自宅に向かう間、ずっと「会わなきゃ。会わなきゃ」と念仏のように唱えていました。
 会って、自分自身で信ちゃんはと信じることが必要でした。


 その夜戻るとひろみさんから、不動産屋さんの連絡先のメモと一緒に、お子さんのものと思われるお弁当箱が袋に入って、ドアノブに下げられていました。「ちゃんと食べなきゃだめよ」というメモと共に。
 夜食としてわざわざ作ってくれたものだと、見ればすぐにわかるお弁当でした。ひろみさんはそれから何度も、そうやって差し入れをしてくれました。ドアノブにポンっと、スープの入ったタッパーがぶら下がっていることもありました。


 その日も、その翌日に信ちゃんが一般病室に移ってからも、ひろみさんの不動産屋さんのことを・はいなかっのですが、一瞬、一瞬がばたばたで、自分の方から連絡する余裕はなく、時間が過ぎて行きました。


 そ・し・て・・・コンビニの朝から三日目。信ちゃんが倒れてあと一日で一週間という朝、前ぶれもなく、不動産屋のご夫妻が揃って、信ちゃんの病室に入って来られました。


 金沢の秋も今日の東京のように、雨上がりでした。

(2008年11月)


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