車椅子旅行は楽しい!

パッケージ旅行とは違う、「個人でプランを立て」「自由な発想の」「安上がりな」「車椅子旅行のススメ」
「車を運転している時は、自分が左半身不随であることを忘れられる」と言う、17年前に脳出血で倒れ車椅子生活者となった夫との車椅子旅行は、幸せの宝庫です。

ManchesterとSwedenの楽しい車椅子旅行(5)

 TAXI TOUR物語の続きです。


 ヴィスビュー、ストックホルムのTAXI TOURに続き、日本から予約を入れていたManchesterのTAXI TOUR。10時のツアー開始時間かなり前にアパートの前に出た私たちですが、TAXIはすでにスタンバイ。運転手兼ガイドのさんが笑顔で迎えてくれました。


 まず信ちゃん(夫です)を抱えるようにして後部座席に座らせると、ジョンさんは電動車椅子を手慣れた様子で折り畳み、軽々と27キロを持ち上げて助手席に縦にました。
 ジョンさんが豊かな経験から作成したであろう運転ルートと歴史や人々の生活にまつわる話。同乗したManchesterに住む友人も「産業革命が何故Manchesterで花開いたのか」が良く分かったと、大いに満足してくれました。
 私たちも、ずご~くになった気分でした。


 ですが、私にとって今回一番の・・・信ちゃんが3時間の間に一度もトイレに行きたいと言わなかった事です。


 3時間という長丁場のTAXI TOURとなれば必ず信ちゃんには、1度または2度、トイレ休憩が必要だと思い込んでいました。それに、3時間の行程には、名所見学のために途中で車から1度や2度降りる事も含まれているだろうと勝手に思っていました。


 ころが・・・ろが・・・とこ・・・ところ・・・です。


 ジョンさんは3時間ノンストップでしゃべり続けました。
 TAXIは3時間ノンストップで走り続けました。
 私たちは3時間、途中下車しませんでした。
 車窓に3時間、くぎ付けにされました。
 それはほ・ん・と・・・と言う間の3時間でした。


 尿意を催すにはいろいろな要因があるのでしょう。何かに集中していると尿意は収まるのかなあ。


 Manchesterの発祥の地である2,000年前のローマ見学からスタートしたジョンさんのガイド。一番面白かったのはManchesterの天候を今も大きく左右する、アイルランドから吹いてくるに由来する話でした。


 産業革命時代裕福な人々は、風上の西に住みました。工場の煙を避けての事です。
 地主の大農園経営化による「囲い込み運動」で農村から溢れ出て都会に流入し、工場労働者となった貧しい農村部の出身者は、風下のに住みました。当時のManchesterのエリアの大気汚染pm2.5なんてものではなく、pmくらいあったかも。
 今も、西のエリアはSalfordというしゃれた住宅街であり、東エリアは移民の人たちが多く住んでいるとの事。まだまだ開発途中のエリアには、マンチェスター・シティの工事中のスタジアムがありました。


エリアにスタジアムのあるマンチェスター・シティのシンボルカラーはブルーです。
西南エリアにスタジアムがど~んとあるマンチェスター・ユナイテッドのシンボルカラーはレッドです。

 別れ際に聞きました。
 「ジョンさんはどっちのサッカー・チームのファンですか?」
 ジョンさんは誇らしげに答えてくれました。
 「マンチェスター・シティですよ」


 次回は、マンチェスターで出会った、FreeWheelの話です。

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